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辻本好子のつぶやき No.7 ~オブラート~

一日中、強い吐き気に襲われる日もあれば、
薬がしっかりコントロールしてくれて
「今日は穏やかで静か。“平和”な一日で~す」
なんてノーテンキなメールを送れる日も。

痛みや強い吐き気があると、目も開けられないばかりか、
モノを言う気力もなく、ベッドに身を横たえて、
しかめっ面で時の過ぎるのをひたすら待つだけ。
忙しい仕事の時間をやりくりして、毎日のように病室へ足を運んでくれる山口に
ひとことの声かけもできぬまま、
「悪いけど、今日は帰って…」
なんて、ひどい言葉しか言えないときは申し訳なくて…

がまんすればよくなる、ここを乗り越えさえすれば先は明るい--
という問題では残念ながらないだけに、
ともかく痛みと吐き気だけは何とかしてほしい。
がんサポートチームの腫瘍内科医を交えたカンファレンスで、
ドクターたちも懸命に対応策を探してくれていることに心から感謝はしても、
つらいときはどうしようもない。

いまは点滴や服薬が、そんな私の“いのち”をつなぐ頼みの綱!
ただ吐き気が強いときは、飲んだ薬でさらなる吐き気を誘引することも
一時は点滴のショット(注入)でほとんどすべての症状に対応することが続いていたが、
どうしても口からしか飲めない、しかも絶対に欠かすことのできない薬がある。

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「リーベクト」(分岐鎮アミノ酸製剤)という顆粒で、
1包が4.15gと結構量も多い。
この薬がじつに、じつに、飲みにくい
1日3回、まさに決死の覚悟!! 気合が必要!!

ある日、ふっと、「あっ、オブラートだ」と気づき、早速売店で購入してもらいました。
子どものころのオブラートの記憶は丸い形。
いまは、円錐形の袋状態のものがあるんですネ。

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大いなる期待を込めての初挑戦は、残念ながら失敗。
モタモタしているうちにオブラートが溶けて、
口のなかにいや~な薬が広がって…元の木阿弥。
2回目はより慎重に口のなかにひと口分の水を含み、
しっかりオブラートが閉じたことを確認して、
半分を口のなかの水に湿らせ、そのまま上を向いてゴクリ…
やったぁ~、成功!!

オブラートを買ってきてくれたナースに喜びと感謝を伝えたら、
「オブラートでもうまく飲めない患者さんに、辻本さんの方法を教えてあげよ~」
と、一緒に喜んでくれました。
失敗することなくオブラートの助けを借りるようになったいまも、
気合が必要なことに変わりないんですが…
(4月20日)

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